漢詩作りのための雑記

漢詩は読むのも作るのも深い沼

2024-01-01から1年間の記事一覧

中国の茶室で「梨花一枝春」の掛け軸

なんだかバタバタしているうちに、春ですね。 上海でもここ数日ふわふわと柳絮(りゅうじょ・柳の綿)が飛んでいます。 北京では5月くらいかなと思うので、少し早いですね。 さて、忙中閑ありで、上海のお茶室へ。 かかっていた掛け軸は「梨花一枝春」。 小…

清明節の新茶

中国では清明節(4月4日)の3連休です。 清明節はお墓参りの時期ですが、もうひとつ新茶の季節でもあります。 日本では立春から数えた八十八日と言われますが、中国では清明節前に摘む今年最初の新茶を特別に「明前茶」と呼んで、重宝しています。 やわらか…

CCTVが生成AIで作った漢詩アニメ『千秋詩頌』を見てみた

生成AIモデル「Sora」が発表になってすぐに、中国の生成AI技術を使って中央テレビが漢詩アニメシリーズを作るとニュースになっていましたね。 kanshi.hatenablog.co すでに放送が始まり、CCTVの公式動画サイトでも見られるようになっていました。 ↓日本から…

港をテーマのオンライン漢詩吟行会

なんだかバタバタしているうちに、3月も終わりですね。 散歩にいい季節になってきました。 さて、少し前に「港」をテーマとした漢詩のオンライン吟行会に参加しました。 海辺育ちの身として、港は身近なテーマですが、漢詩でとなると難しいなとなかなか答え…

今日は元宵節だったので、湯圓を。

今日(2024年2月24日)は、元宵節でしたね。 春節の初日から数えて、15日目。 ここを過ぎると、春節も終わったなと感じます。 一家団欒の日で、「湯圓」(タンユエン)と呼ばれる白玉団子を食べます。 白玉団子は、中に具が入っていて、ゆでて食べることが多…

CCTVが生成AIを使い、漢詩200首あまりをアニメ化!

今月、アメリカのOpenAIが、文章から1分間の動画を作成できる新しい生成AIモデル「Sora(ソラ)」を発表して世界的に話題になっていますが、中国も遅れず新技術を華々しく発表です。何事も中国は対応が早いなあと。 昨日(2月23日)の記者発表で、「中国初の…

漢詩の中の春節にまつわるフレーズ:蘇軾「守歳」

漢詩関連の情報を発信している「古文島」という微信のアカウントをフォローしています。 そこから、春節に使える漢詩フレーズいろいろが送られてきました。 中国では年賀状の習慣はすっかりすたれ、スマホで新年メッセージを送るのがほとんどですが、ちょっ…

2024CCTV『春節晩会』の西安会場に李白が登場!

春節快楽!! 今日(2024年2月10日)は春節ですね。龍の1年の始まりです。 中国では大晦日に中央テレビ(CCTV)で紅白歌合戦のような『春節晩会』という番組が放送されています。 以前は視聴率90%以上という時代もありましたが、ここ数年はネットでの配信も…

3つ重ねた漢字が実はいろいろある話

「小紅書」で最近よく拝見している「巻毛国学小課堂」さんのイラスト記事。 kanshi.hatenablog.com 昨日の更新を見ていたら、同じ漢字を3つ重ねて1つの漢字というパターンが、実はいろいろあるなと。 日本でよく使うのは「晶」くらいでしょうか? 中国では…

小中学生対象の「楹联」(対聯)募集

毎年、漢詩と詞の大会を開く「浙江詩詞大会」のアカウントをフォローしているのですが、春節を前に、春節テーマの「楹联」の公募が発表になりました。 (今年の春節は2月10日、まもなくです) 「楹联」って何かなと思って調べたら、「対聯」のことですね。 …

漢詩の中に描かれた動物や植物が象徴する意味

中国にいるとVPNを通さないと、FBもXもインスタも見れないので、中国のSNSツールを見ていることが多いのですが、最近上海で一番人気なのは「小紅書」(RED)ですね。 (10代だとTikTokの中国版「抖音」かもですが、20代後半以降は小紅書がダントツという印象…

捜韻の白酒を、詩師や詩友と飲んだ夜

kanshi.hatenablog.com いつも漢詩の検索でお世話になっている「捜韻」から白酒が出た!ということで買ってみましたが、なかなか飲む機会がなく。 先日、やっと詩師や詩友のみなさんと飲む機会があり。 まさに白酒!でした。飲みすぎ注意です。 痛飲し、これ…

寒山時の臘八粥と、臘八節の漢詩

寒山寺で、臘八節(今年は1月18日)に臘八粥のふるまいがあると書きましたが、どんな様子だったか、寒山寺の公式WeChatアカウントの更新を見てみました。 (当日は寒山寺だけでなく、上海でも玉仏寺などでもふるまいがあったそうです) kanshi.hatenablog.co…

奥多摩に「寒山寺」が! 日本酒が香る大人のテーマパーク

今日2024年1月18日は、「臘八節」ですね。 蘇州の寒山寺の記事を書きましたが… kanshi.hatenablog.com 東京にも寒山寺がありました! 青梅線に乗って「沢井」駅へ。 駅の看板にお酒のマークがついている、日本酒の里。 奥が「青梅街道」、手前が「吉野街道」…

まもなく「臘八節」:蘇州・寒山寺でふるまいの「臘八粥」

まもなく、臘八節(ろうはちせつ)です。 中国語では、腊八节[Làbā Jié] 中国で陰暦臘月八日(12月8日)に五穀豊穣を祝い、まもなく春節を迎える準備をする日。 仏教では、釈迦牟尼が苦しい断食の修業中にスジャーターという女性が食べさせてくれた粥で元気…

漢詩初め:空海にあやかって新年の漢詩を作ってみました

お正月に空海ゆかりの「青龍寺」にお詣りに行ってきました。 kanshi.hatenablog.com NHKの『空旅中国 空海 長安へ』にも出てきた青龍寺。 空海はここで漢詩を残していました。 「青龍寺留別義操闍梨」 空海 同法同門喜遇深 同法同門 遇ふを喜ぶこと深し 空随…

西安紀行:空海にゆかりの「青龍寺」に行ってきました

師匠・恵果のもとで空海(弘法大師)が真言密教を習得した「青龍寺」に行ってきました! お寺も重厚な建物ですが、実はこれは近年に再建されたものだとのこと。 青龍寺の創建は、隋の開皇2年(582年)。 その後、唐中期には、恵果らの密教僧らが住持するよう…

龍年快楽!!

今年もどうぞよろしくお願いします。