漢詩作りのための雑記

漢詩は読むのも作るのも深い沼

漢詩初め:空海にあやかって新年の漢詩を作ってみました

お正月に空海ゆかりの「青龍寺」にお詣りに行ってきました。

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NHKの『空旅中国 空海 長安へ』にも出てきた青龍寺。

 

空海はここで漢詩を残していました。

青龍寺留義操闍梨」  空海

 同法同門喜遇 同法同門 遇ふを喜ぶこと深し

 空随白霧忽帰 空に随ふ白霧 忽ち岑に帰る

 一生一别難再 一生一たび別るれば 再びは見ひ難し

 非夢思中数数 夢に非ず 思中に数々尋ねん 

 

中国語もサンスクリット語も身に着けて、漢詩もすらすら作っていた空海。

少しでもあやたりたいと、空海が使った同じ韻をつかって、新年の漢詩を作ってみました。

今年の漢詩初めということで。

平仄合わせも、なかなかパズルがはまらず苦戦しつつ、こんな感じに…

 

朝參拜靑龍寺」 歳朝 青龍寺に参拝す 

同志同鄕喜遇     同志同郷 遇ふを喜ぶこと深し

吉祥弘法白雲     吉祥弘法 白雲の岑

古人足跡遙相     古人の足跡 遥かに相見て

詩思洋洋千里     詩思 洋洋として千里を尋ねん

 

…ご利益が現れるには、まだ少し時間がかかりそうです。

免許皆伝を授与される空海の像。青龍寺にて。