さあ、漢詩を作ってみようと思った時に、まずはその形式から。
俳句なら5・7・5、短歌なら5・7・5・7・7ですが、
漢詩は…
5文字を基本とするのを五言詩、
7文字を基本とするものを七言詩と呼んでいます。
5文字×4句(20文字)が五言絶句
5文字×8句(40文字)が五言律詩
7文字×4句(28文字)が七言絶句
7文字×8句(56文字)が七言律詩
十句以上で規則に則るものは排律と呼ばれています。
規則に則らない古詩は句数不定ですが、基本は偶数。
漢詩を実際に作ってみる:
石川忠久先生のオススメは、まず「七言絶句」で練習とのこと。
7文字×4句(28文字)のこれですね。
「七言絶句」が安定して作れるようになってから、
「五言律詩」⇒「七言律詩」で練習を積むといいと。
確かに日本で漢詩作りのコンテストなど見ていても、この七言絶句に限定していることがほとんどですね。
七言絶句でどんな詩があるかというと…
例えば阿倍仲麻呂が長安から日本へ船で帰る途中に遭難したという訃報を聞き、悲しみに泣き伏した李白が書いた詩もこの形式でした。
「哭晁卿衡」李白
日本晁卿辞帝都
征帆一片繞蓬壷
明月不帰沈碧海
白雲愁色満蒼梧
レ点もなく、読み下しもない白文でどんと漢字28文字が並んでいると
なかなかそのまま鑑賞するのは難しいですし、ましてやこれを自分で作るというのはどこから手をつけてよいのやら…ですが。
まずは漢詩作りの最大のルールであり難関の、漢字の音のリズムを整える平仄と韻のルール整理を次にしてみたいと思います。