漢詩作りのための雑記

漢詩は読むのも作るのも深い沼

ちらっと蘇州漢詩紀行(上)

週末に蘇州に行ってきました。

上海からは高速鉄道で30分ほど。東京と横浜くらいの感覚で、十分日帰りできる距離。(でも蘇州から仕事で上海に通っているというのは聞かないですね)

蘇州訪問は友人に会うためなので、漢詩はちょっとかすっただけですが、記録用に。

 

蘇州で漢詩と言えば、「寒山寺」。

十年以上行ってないので、今回久しぶりにとも思いましたが、あまりの暑さに前をかするだけで通過……。

奥に寒山寺の入口。暑いのに人が多そう。

塔をちらっと車中から。

 

「楓橋夜泊」 張継

月落烏啼霜満天  月落ち 烏啼きて 霜天に満つ
江楓漁火対愁眠  江楓 漁火 愁眠に対す
姑蘇城外寒山寺   姑蘇城外 寒山寺
夜半鐘聲到客船  夜半の鐘声 客船(かくせん)に到る

 

唐代の詩人の張継が詠んだ漢詩「楓橋夜泊」(ふうきょう やはく)。

寒山寺にはこの碑があるそう。涼しくなったらまた。

寒山寺といえば、寒山拾得の話も有名ですね。

 

その後、蘇州博物館の新しくできた西館へ。

夏休み期間で、小学生もたくさん。

中国の博物館は入場無料で、涼しくて勉強になるし、人気ですね。

今はネットで全予約制です。

 

いろいろな漢詩を学ぶコーナーも。

韓愈や陸遊の詩が次々に。

 

蘇州にある世界遺産の庭園「滄浪亭」[cāng làng tíng ]

蘇州四大庭園のうちの一つ。

北宋時代の1045年、詩人の蘇舜欽が蘇州に住み着いて改築し、屈源の詩の「滄浪の水」という魚歌から「滄浪亭」と名づけたといわれているそうです。

↓滄浪亭に関する書。「寄離」は寄せては離れるかな。

 

展示品は充実していて、あっという間に時間が過ぎます。

蘇州の日帰り旅、もう少し続きます。

 

 

蘇州博物館 西館

西館は2021年9月にオープン。

住所:蘇州市高新区長江路399号 蘇州駅からタクシーで20分強

営業時間:9:00~ (最終入場時間は16:00)

入場無料ですが、ネットでの事前予約が必要。

夏休み期間は混雑して当日では予約できない場合があります。

 

蘇州博物館には、1960年に設立した「本館」もあります。

こちらがメイン館ですね。