漢詩作りのための雑記

漢詩は読むのも作るのも深い沼

詩作:ウクライナ抵抗のシンボル・ヒマワリ 「送国花籽」

世界的にコロナは落ち着いてきましたが、

ウクライナ侵攻はなかなか終わりが見えませんね。

同じ世界から戦争がなくなることを願いつつ。

 

去年、ある動画を見て作った漢詩があります。

見たのは、この動画。

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2022年3月

ウクライナ南部ヘルソン州ヘニチェスクで24日、武装したロシア兵の前に地元の女性が立ちはだかり、「あなた誰、何しに来たの」と詰問する様子が撮影されました。

そして、女性は兵士にヒマワリの種を持っていくように渡します。

「あんたが死んだ時にそこからヒマワリが生えるように」と。

ヒマワリは、ウクライナの国花です。

 

 

「送国花籽」~烏克蘭女子送俄羅斯士兵向日葵籽~  
 国花の籽(たね)を送る
 ~烏克蘭(ウクライナ)の女子 俄羅斯(ロシア)士兵に向日葵の籽を送る~

干戈国破転荒涼  干戈に国破れて 転た荒涼 
女付敵兵花籽香  女が敵兵に付せし花籽(かし)香(かんば)し
戦地蒼穹悲永訣  戦地の蒼穹 永訣を悲しみ
葵心向日野盈黄  葵心 日に向かいて野は黄に盈つ

 

1年以上経って、あのヒマワリの種はどうなったんだろうと思います。

ウクライナの多くのヒマワリ畑は荒れ果ててしまったとのニュースも見ましたが、去年キーウ近郊のヒマワリ畑が満開になっている美しい映像を見て、力強さを感じました。

ただ、ヒマワリが咲くのは誰かの死の上であってほしくはないと願います。

それがたとえ敵兵の死だとしても。

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2022年8月

ウクライナ各地でヒマワリ畑が満開の時期になった。ヒマワリが国花のウクライナはヒマワリ油の一大産地で、9月に収穫を迎える。8月上旬の首都キーウ近郊。雲一つない晴天の下、道路沿いには黄色に輝くヒマワリ畑が見渡す限り広がっていた。

 

去年ウクライナ支援でいただいたヒマワリの蜂蜜。

やさしい甘さで、まわりにおすそわけしながらおいしくいただきました。

今年もウクライナを一面のヒマワリの花が飾り、そして無事に収穫できますようにと願います。