漢詩作りのための雑記

漢詩は読むのも作るのも深い沼

漢詩作り:まずは「韻」③ 韻はどこに踏むのか?

韻は、漢字106のグループのうち、平声30グループの中から、1つのグループを選んで同じグループの漢字で踏む、という基本ルールを踏まえたうえで、さてどこに踏むのか。

 

「絶句」杜甫

 江碧鳥愈 江は碧にして鳥は愈よ白く

 山青花欲 山は青くして花は燃えんと欲す

 今春看又過 今春看すみす又過ぐ

 何日是帰 何れの日か 是れ帰年ならん

 

五言絶句では、二句と四句の末尾で踏んでいました。

■五言絶句:二・四句の末尾で韻を踏む 

(これが正格。一句目も踏むものを「変格」)

 

そして、七言絶句では…

■七言絶句:一・二・四句の末尾で韻を踏む 

(一句に踏まない、踏む落としという形もあり)

同じグループの漢字の中から3つも選んで構成するというのは、なかなか大変です…

 

そして

■韻を踏まない句(三句目と韻踏まない一句目)もあり、

 それは末尾に必ず「仄声●」の語を置く、とのこと。

 

韻のルールはやっと見えてきましたが、漢詩のルールはまだ序の口。

次は、全体の音のリズムを整える「平仄」を見てみたいと思います。