漢詩作りのための雑記

漢詩は読むのも作るのも深い沼

中国の小・中学生向けの漢詩「字帳」

「字帳」って聞いたことありますか?

漢字の練習帳の意味のようです。

先日の上海のブックフェアで見かけて購入したとのですが、

小学校から中学校まで、各学年向けに上下2冊ずつ発売されていました。

上記は小学校2年生向けの上ですね。

 

こんな感じでシリーズで販売されています。

「中小学古詩文 字帳」

編者:周葵

 人民教育出版社人文社科編集室

出版:中国教育出版伝媒集団/人民教育出版社

各8元(上海ブックフェアでは割引あり)

 

小学校1年生向けの上下巻を購入してみました。

 

中を開けると…

 

 

詩が見開きに書いてあり、次のページには、自分で書いて練習するようになっています。

「憫農」李紳(唐代)

 鋤禾日當午 禾(いね)を鋤(す)いて日午に当たる
 汗滴禾下土 汗は滴(したた)る禾下(かか)の土

 誰知盤中餐 誰か知らん 盤中の食(そん)
 粒粒皆辛苦 粒粒皆辛苦(りゅうりゅうみなしんく)なるを

 

 四字熟語「粒粒辛苦」のもととなった詩ですね。

 

他にも…

「古朗月行」李白(唐代)

 小時不識月 小時(せうじ)月を識(し)らず

 呼作白玉盤 呼んで白玉の盤(はち)と作(な)す

 又疑瑤台鏡 又た疑ふ瑤台(えうだい)の鏡の

 飛在碧雲端 飛んで碧雲(へきうん)の端に在るかと。

 

小学生1年生で、これだけの漢字が書けるんだからすごいですよね。

あ、今は全部簡体字で横書きですね。