漢詩作りのための雑記

漢詩は読むのも作るのも深い沼

浙江省の漢詩を集めた『浙路詩心』

「浙江詩詞大会」の指導用書に指定されている『浙路詩心』を入手しました。

浙江省の宋代から清代までの詩が335首集められています。

エリアごとに分けられているのが便利!

杭州60首、寧波27首、温州33首、紹興31首、湖州26首、嘉興27首、金華25首など。

 

例えば紹興篇にのっていた李白の詩は…

「採蓮曲」李白
  若耶渓傍採蓮女   若耶の渓傍  採蓮の女
  笑隔荷花共人語   笑って荷花を隔てて人と共に語る
  日照新粧水底明   日は新粧を照らして水底明らかに
  風飄香袖空中挙   風は香袖を飄して空中に挙がる
  岸上誰家遊冶郎   岸上  誰が家の遊冶郎(ゆうやろう)
  三三五五映垂楊   三三五五  垂楊に映ず
  紫騮嘶入落花去   紫騮は嘶き  落花に入りて去る
  見此踟蹰空断腸   此を見て踟蹰(ちちゅう)して空しく断腸す

 

ゆっくり浙江省の詩をながめていきたいと思います。

『浙路詩心』

杭州出版社 68元